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M-10.ドラッカーが「マネジメント」で伝えたかったこと

瀬野のりあき:起業コンサルタント

ドラッカーが「マネジメント」で伝えたかったこと
「マネジメントはものの考え方」ですから「無理だ、できない」という固定観念から離れて、「どうすればできる」に視点を変えるのもマネジメント的思考です。

マネジメントには基本と原則がある

私が最初に読んだドラッカーの著作は、「エッセンシャル版・マネジメント」でした。多くの方が耳にした事のある「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(岩崎夏海)は、この本がベースになっています。


この著作の動機と目的は、「今日と明日のマネジメントをして成果をあげさせること」にあります。そして、主題は次の三つに集約されます。


第一に、マネジメントには基本とすべきもの、原則とすべきものがある。

第二に、しかしそれらの基本と原則はそれぞれの状況に応じて適用していかねばならない。

第三に、基本と原則に反するものは例外なく破綻する。 私は、読み始めからつまづきました。基本と原則をどのように理解したらよいのか・・・

基本とは何か、原則とは何か、そしてその関係は何か、を調べて自分なりに整理しました。


日常の生活に基本と原則を当てはめる

たとえば、お米を炊くには水が必要です。水がなければお米を炊くことができません。この水が基本に該当します。次に、お米の炊き具合を水加減や火加減で調整します。これが炊き上がったお米の美味しさを左右します。このお米を美味しくする水加減や火加減が原則です。なくてはならないものが基本、結果を左右するものが原則と考えられます。

基本と原則をそれぞれの状況に応じて適用する

家を建てるときには基礎が不可欠です。どのような基礎を作るかは、地盤や家の大きさによって変わるため、さまざまな状況に応じて最適な工法を検討します。他にもスポーツ、勉強、仕事をするときなどにも当てはまります。このように基本と原則は、それぞれの組織、企業、地域社会、国などの置かれた状況によって適用の仕方が変わります。

マネジメントを国の在り方に当てはめると

たとえば国の在り方を考えるとき、かつては先進国と後進国という言葉を耳にされた方もいらっしゃるでしょう。ドラッカーはこの意味は、マネジメントの先進国、後進国の意味だと言います。つまり、マネジメントをより良く機能させて、生産性をあげて成果に結び付けた国が先進国の仲間入りを果たしたと言うのです。日本もその一つです。

基本と原則に反するものは例外なく破綻する

ドラッカーは、自らが行った企業などの調査の結果から、たとえ一時的な流行になったとしても、基本と原則に反するものは、例外なく時を経ず破綻するという事実を感じ取っています。企業や組織が基本と原則を疎かにすることは、やがて衰退の道を歩むことになると警告を発しています。残念ながら、かつて成功の道を歩んだ日本もこの迷路に入り込んでいる可能性があります。

郵便局への「マネジメント」の導入

郵政民営化が実施されたときに郵便局にマネジメントが導入されました。現場の受け止め方はさまざまでした。本当に現場に必要なものか、意見がわかれました。マネジメント研修会は札幌や道外でも開催されました。私は研修会に出席するのが楽しみでした。      しかし、マネジメントは日常の郵便局業務を優先することにより浸透しませんでした。


基本と原則を知ることは、「パラダイムシフト(思考の枠組みの変化)」を起こすことにつながります。今までの自分の考え方が通用しなくなることを実感しました。仕事の基本と原則を自分の中に組み入れることで、今まで見えていた景色が変わるのです。それは、大事なものの順番が変わり、自分の中に今までとは違う仕事の基準ができるのです。


自分の中の固定観念を探すのにも役立ちます。「マネジメントはものの考え方」ですから「無理だ、できない」という固定観念から離れて、「どうすればできる」に視点を変えるのもマネジメント的思考です。              

マネジメントの語源は、「マネージ=なんとかする」という意味があるそうです。

 

★8月は介護職の方との研修会、幼児教育に携わる先生方との勉強会を開催します。    政府の発表する白書などには、これから求められる人材像などが書かれています。それら を読んで、介護職や幼児教育に求めらるものへの理解を深めて臨みたいと思います。


★「マネジメントと幼児教育」をテーマに幼稚園の先生たちと一緒に学びませんか。    8月20日19時~会場は、旭川市3条22丁目西屋ビル1Fチャレンジ広場   

(参加の確認と詳細については 090-3892-0787 瀬野まで)

 


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