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  • 瀬野のりあき:起業コンサルタント

M-14.新型コロナウイルス禍の中で考える 




あふれる新型コロナウイルスの情報

昨年の暮れ頃から、新型コロナウイルスに関する情報が私たちに聞こえてきました。その時はまだ、我が身に置き換えて考えるほどの実感がありませんでした。

最近ではテレビや新聞の報道は、新型コロナウイルスの情報であふれています。それは人々の健康に対する不安を増大し、経済活動にも悪影響を及ぼしています。また、私たちの自由も大幅に制限されて精神的な負担にもなっています。

情報って何でしょうか―情報を分解し、識別してみる

目に見えない未知の新型コロナウイルスに対して、政治家や医療技術の専門家などを中心に対策が進められています。当初は、子供はかかりにくい、持病がある場合は重症化しやすい、エアゾル感染はしないなど他国の医療現場から寄せられる断片的な情報でした。

それは科学的な根拠というよりも、一部の現象面に関する情報が主なものでした。しかし現在は、情報の蓄積が少しずつ進み、収束へ向けての実行に関する意見が出てきています。

私たちは、日常的に情報という言葉をよく耳にします。情報とはなんでしょうか。

次のように考えることができます。

情報=データ(既知事項)+価値(重要性) 

私たちは、身の回りにある情報から、データと価値を識別して知識として自らに取り込みます。そして、それらを活用して新しい価値を創造しているのです。 

ウイルスについて調べました―定義を知ることの大切さ

「細菌より小さく、自分で細胞を持ちません。そのためウイルスは、他の細胞に入り込んで生きていきます。ヒトの体にウイルスが侵入すると、細胞の中に入って自分のコピーを作らせ、細胞が破裂してたくさんのウイルスが飛び出し、ほかの細胞に入りこみます。」

ノーベル賞を受賞した本庶佑氏は、「一番重要なのは、不思議だな、本当はどうなんだろう、という心を大切にすること。つまり、自分の目で物を見る。そして納得する。そこまで諦めない」と言われました。知ることの大切さを教えてくれています。

新型コロナウイルスの情報から、4つの選択肢を考える

専門家によると新型コロナウイルスの収束には、4つの選択肢があるそうです。

1)新型コロナウイルスを封じ込め、コロナウイルスが消滅する

2)新型コロナウイルスの蔓延により、ヒトが滅びる

3)自然界に存在して、インフルエンザのようにヒトに感染する

4)人体に存在し、ヒトの免疫が低下した時に発症する

現在ワクチンや薬の開発が進められていることから 3)を想定してウイルスとの共生を目指しているのだろうと思います。

未来予測ができない不安は、知識不足によることがある

先行きが予測できないときに、人は不安になります。また知識が不足していることからも不安になります。ですから不安を解消するためには、正しい知識を身に付け、理解し、応用し、正しく恐れることで、不安の解消に繋がる場合があります。

知識ってなんでしょう

知識とは、五感(目・耳・鼻・口・触覚)から得られる情報に、意味づけをして自分の中に取り込んだものです。

知識=情報(データ+価値)+意味づけ

本を読むとき、本の中に知識はありません。本の中にあるのは、情報です。その情報に意味づけをしたものが知識となります。ですから人によって知識の意味合いも異なり、事実の捉え方にも差が生じてきます。そして知識には良い知識と悪い知識があると言われています。

知識と経験は不可分なもの

また私たちは、往々にして知識と経験を別物のように捉えています。知識は本などを読んで得られるものとし、経験は実践から得られるもののように考えています。しかし、知識と経験は不可分のものであり、経験は暗黙知(あんもくち)と言われる知識の仲間です。

先日、NHKのサラメシという番組を見ていたときに、パイロットを育成する教官が「経験は重要ですが、知識がないと始まりません」と言っていたのが印象的でした。

一般的な事案か、特殊な事案かで対処の仕方が分かれる

私たちの身の回りに発生する問題は、一般的か特殊な事案の2つに分類されます。繰り返し起こる一般的な事案は、過去の経験や蓄積された解決策によって対処することができます。

新型コロナウイルスなどの、かつて経験したことのない特殊な事案に遭遇したときには、身の周りに起こる情報を整理し、データと価値に正しく意味づけをして事案の整理、知識化が求められます。

次に制約条件を考え、護るべきものの優先順位を決めます。今回の最優先順位は、命を護ることです。次に経済活動だと考えられます。

そして事案に対処するさまざまな対処方法を検討し、効果的な対策や計画などの意思決定を行います。そして、計画を実行するときには効率的な作業が求められます。

ここで効果的な意思決定はリーダーの役割であり、効率的な実行はマネジャーの役割であると言われています。


トヨタ自動車の社長の会見から

先日、トヨタ自動車の社長が「過去に時間を使うのは私で最後に」と述べました。

これは新型コロナ禍の中で、過去からの仕事の仕方を総点検して、不必要な仕事は廃棄するという、リーダーとしての宣言です。


私たちは、日常的に行う仕事にあまり疑問を持つことがありません。しかし、今回の新型コロナ禍は、会議の在り方や移動の必要性など、日常の仕事の仕方に問題を提起しました。

新しいことを始めるには、過去の不要な仕事を廃棄して時間を確保することが必要です。

歴史の主役は誰か

現在、医療関係者などが自分の生活や命を顧みず患者の救済に奮闘しています。しかし残念なことに、医療従事者などに対する差別的言動が散見されます。

新型コロナ禍はやがて鎮静化します。と同時に私たちの今までの生き方に、大きな変化をもたらします。働き方、教育、観光や移住などにも影響を与えるものと思われます。

次への準備ができていないところに歴史の転換点を迎えることになります。だからこそ私たちは、歴史に脈打つ大事なことを、いま思い起こすことが必要です。

「明日というものは、無名の人たちによって今日つくられる」

「過去を振り返れば、この世界はあらゆる破局から再三再四よみがえった。20世紀には2つの大戦と大恐慌があり、スターリンとヒトラーがいた。大勢の人が死に、多くが破壊された。他の世紀でも歴史に残るような災厄が、それこそ10年ごとに襲っていた       

それにもかかわらず、そのつど人類は立ち直り、経済的、社会的、さらには政治的にさえ、一つの方向性と回復力を取り戻してきた。                     

その主役は、政治家や官僚や大学教授ではなく、勤勉に働く普通の人たちであった。

明日がどのような種類のものになるかは、組織に働く普通の人たちの、知識、洞察、先見、能力にかかっている。」(ピーター・ドラッカー『マネジメント・フロンティア』)

人を育てるものはなにか 

歴史の窮地は、わかりやすい言葉で表すと、「普通の人の強さ、良さ、賢明さ」によって乗り越えてきたというのです。

では、そのような人たちを、いったいどこで、誰が育てるのでしょうか。現代において「普通の人の強さ、良さ、賢明さ」を育てるのは、普通の人たちが働く普通の組織なのです。


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