問題解決の考え方を知っても、問題を見つける感覚が鈍いと意味がありません。ここでは、問題を見つけることの難しさと意義について考えましょう。
問題が見えないと、ないは違う
このブログであつかう問題解決の考え方にまだピンとこないひともいるでしょう。そこまでしなくても判っている問題は日ごろから対処していると。それはいいと思います。
このブログの想定は、つぎのような見つけにくい問題です。「ギャップ」は「問題」と同じ意味です。・・・参考|P03. 問題の構図を見える化する
似たものと比べてギャップがある
時間が経って(将来にかけて)ギャップが発生する
目標を唱えても今まで一度もうまくいったことがない
企業の場合は、これらの問題は決算でわかります。むしろ、継続企業(going concern)の概念(※1)にもとづき、より深くより先までの問題を見つけようとします。
※1.企業が利潤を上げて社会的役割を果すためには、企業は永続的に事業を続けるという前提が必要であるという考え方
わたしも長く会社にいたせいか、一見うまくいっていることでもなにか問題があるはずだと疑ってかかるクセがついてしまいました。学んだことがあります。
問題が見えないことと問題がないことは違う
問題がないと検証することは問題があると指摘するより難しい
だから問題があるという検証(反証)を多くして、念入りに確認する
問題が見えなくなるとき、見なくなるとき
会社と違った組織に非営利組織とか政府組織などがあります。共通なのは予算で収入の心配がないこと、利益を出して配当する必要がないことです。こうなると問題が見えないばかりか見ないようになる可能性もあります。
上の見つけにくい問題の例で、自治体は他の市町村と競争の必要がありません。○○協会などは同じ課題と方針をくり返し掲げても誰もおかしく思いません。疑問を持ったわたしはドラッカーに共鳴しつぎのことを学びました。
会社より社会的影響の大きい非営利組織こそ組織の使命(ミッション)を明確に示す
その使命のために利益よりもっと普遍的な価値を成果として定義する
地域社会の複雑な問題を解決することは成果であり、社会の進歩につながる
まとめ
地域の未来を左右する自治体、あるいは担う若者は、持続可能な発展という使命感のもと、他と比較し、時間経過を考え、同じことの繰り返しを疑って問題を見つけだすエネルギーが必要と思います。
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