システム思考の氷山モデルは、表面的な課題から深いところにある本質的な課題まで、課題設定の視野を拡げる助けとなります。これにより、表面的な課題に対処し続け本質的な課題が慢性的に残るという、悪い習慣を見直すことができます
Aさんの風邪ひき体質
Aさんはまた風邪をひきました。
仕事の忙しい時に限って風邪をひくから困る、なんとかならないか悩んでいます。
そこでAさんは、近ごろ知ったシステム思考の氷山モデル(図1)を使って、この問題を冷静に見つめてみることにしました。ここでは、Aさんをシステムとして扱います。
「できごと」:Aさんは風邪をひいている →<対症療法>病院、薬
「行動パターン」:Aさんはよく風邪をひく
「構造」:Aさんは日ごろから、仕事の時間が長く、休息をとったり運動する時間が少ない
「メンタルモデル」:Aさんは仕事がとても好きで生きがいに思っている。なので仕事以外に時間を使うのは もったいないと考えている
どうでしょうか?
氷山モデルでAさんが(自分をひとつのシステムとして)冷静に見つめたら、とても仕事が好きな自分が風邪のためしばしば仕事に打ち込めない矛盾に気づいたのです。
そして、風邪をひかずに仕事に熱中できる生活を送るために、何かを変えないといけないと考えました。
以上が、システム思考を使った考え方となります。
まとめ
氷山モデルは、表面的な課題から深いところにある本質的な課題まで、課題設定の視野を拡げる助けとなります。
これにより、表面的な課題に対処し続け本質的な課題が慢性的に残るという、悪い習慣を見直すことができます。
Noriaki Gentsu @NorthQuest
参考文献:
なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか? 東洋経済新報社 枝廣淳子、小田理一郎
システム思考教本 東洋経済新報社 枝廣淳子、小田理一郎
世界はシステムで動く 英治出版 ドネラ・H・メドウズ、枝廣淳子訳
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