システム思考は、目新しい考え方という意味で難しく感じるでしょう。しかし、複雑な、慢性的な課題を見える化し誰とも共有できる意味で易しく感じるでしょう。
このように易しく感じるポイントはどこにあるでしょう?
システム思考の特長
システム思考が複雑で、慢性的な課題に対して易しい(楽だ)と感じる理由を整理してみましょう。
ミクロにとらわれず、マクロな視野で見つめる
今にとらわれず、過去~現在~未来の時間軸の動きとして見つめる
表面に見える現象に悩まず、深いところの動きから発生していると考える
課題を取り巻く雑多な要素(生理的、心理的、社会的、環境的、経済的)を整理せず、関連あるものをすべて含めることができる
システム思考の利点
システム思考のもつ上記の特徴から期待できる利点を事例にしてみましょう。
ハードディスクについて知らなくても、コンピューターの情報の入力から出力までのシステムの動きを知れば、コンピューターについて専門家と話すことができる
観光システムと農業システムを、さらに大きなシステム(まちづくり)とつないで見える化し、考えることができる
人口減少の時代、農業システムのなかで農家の数、耕作の品種と農業所得、耕作放棄地と環境保持など、違う領域の変化を関係づけて全体として見える化し、考えることができる
見える化した慢性的な課題を、異分野や専門家の人と共有しやすいので、まったく新しい視点で局面を打開できる可能性がある
まとめ
システム思考は、目新しい考え方という意味で難しく感じるでしょう。しかし、複雑な、慢性的な課題を見える化し誰とも共有できる意味で易しく感じるでしょう。
このように複雑な、慢性的な課題を易しく感じるポイントはどこにあるでしょう?
Noriaki Gentsu @NorthQuest
参考文献:
なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか? 東洋経済新報社 枝廣淳子、小田理一郎
システム思考教本 東洋経済新報社 枝廣淳子、小田理一郎
世界はシステムで動く 英治出版 ドネラ・H・メドウズ、枝廣淳子訳
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